観戦記-2014年度秋愛知大学戦

観戦記

後援会会長・門池啓史さんの観戦記を掲載します。

観戦記 愛知大学戦 平成26年9月7日 at四日市ドーム



GRAMPUS後援会会長
門池啓史さん

さあ、今日から東海リーグ、秋のレギュラーシーズンが始まる。
ここ数年グランパスは常に優勝に絡み、昨年と三年前は同率優勝した。
しかし単独優勝ではなかったので、全国大会に出場を果たすことはできなかった。
毎年言っていることではあるが、今年こそ「単独優勝」を勝ち取り、
全国大会出場をぜひお願いしたいものである。

東海リーグの今シーズンの優勝争いは、
グランパスと名城大学を中心に展開されるのではないだろうか。
中京大と南山大も気にはなるが、やはり名城の力強さは脅威であろう。
冷静に戦力を判断して、グランパスの単独優勝はそう容易ではないと思うが、
決して困難なことでもないと思うので頑張ってほしい。


今シーズンの初戦に意気込む選手たち

今日の開幕戦は、愛知大学との試合が四日市ドームで行なわれる。
愛大は一昨年は一部に所属していたが、昨年は二部落ちし、また今年から一部に復帰してきた。
我グランパスは選手、スタッフの数は東海一の数を誇っているが、愛大も選手数は多く、
多分グランパスに次ぐのではないかと思われる。
大柄な選手も多く見受けられ、黒いユニフォームがいかにも強そうだ。
二部から上がってきたチームとは思えなくて、威圧感がある。
開幕戦ということもあり、何となく不気味な相手ではある。

夕闇迫り、ドームには夕陽が差し込み、雰囲気はとてもよい。
愛大のキックで試合は始まった。

グランパスリターナーは自陣40ヤードまで返す。
RB#22藤井君が8ヤードのランを決める。
続いてWR#13西井君に5ヤードのパスが通り、簡単にフレッシュ獲得。
そしてランとショートパスが次々と決まったが、
ゴールまで17ヤード地点で4thダウンとなってしまった。
ここはギャンブルかな?と私は思ったが、手堅くFG(フィールドゴール)を狙いに来て、
K&RB#26の羽田君は見事に両ポストの間にボールを通す。
まずは3-0とリード。


今試合3度のフィールドゴールを決めたK#26羽田

愛大は自陣28ヤードからの攻撃だったが、フレッシュならずパント。
グランパスは自陣18ヤードからの攻撃。
QB#12半田君からWR#13西井君へのミドルパスが決まったが、
次のプレーで半田君がパスを投げる瞬間、愛大のサックにあい、
ボールをこぼして、これを愛大が押さえてターンオーバーとなってしまった。
愛大は名大陣40ヤードの位置からの攻撃となり、名大ピンチだ。
愛大は30ヤードのパスを決めて、ゴール直前まで進む。
3rdダウンになり愛大QBはTD(タッチダウン)パスを投げるも、
グランパスDB陣がインコンプリートとさせる。
愛大は当然ながらFGを狙いに来たが、24ヤードと短い距離にもかかわらず、外してしまう。
グランパスにとっては何ともラッキーだ。
3-0で第1Q終了。

第2Q開始。
グランパスは自陣20ヤードから藤井君が独走し、何と70ヤードも走る!
やったあ!と思っていたら、
グランパスにホールディングの反則があり、幻となってしまった。がっかり…。
しかし、すぐさまRB#44成瀬君が65ヤード走り、ゴールまで5ヤードと進む!
ここは羽田君が手堅く中央を走りぬけ、TD!
TFP(トライフォーポイント)も決め、10-0となる。
その後互いに決め手を欠いたが、
グランパスは前半残り時間2秒でFGを決めて13-0で前半を終える。


70ヤードを激走したRB#22藤井

強そうな印象を受けた愛大だったが、攻守のライン戦では
明らかにグランパスが上回っており、まあ安心だ。
ただ、13点差ではひっくり返される可能性もあるので、もう一本TDを取りたいものだ。
フットボールではTD3本差を逆転するのは容易なことではないから…。


終始相手を圧倒した名大ライン勢

グランパスのキックで後半開始。
愛大は自陣40ヤードの攻撃だったが、LB#17中筋君のQBサックもあり、パントとさせる。
グランパスは自陣26ヤードから攻撃開始となる。
西井君がショートパスをキャッチすると、愛大の二人のタックラーをうまくかわして、走る!
前には誰もいなくなった!
走って走って、エンドゾーンに飛びこんでTD!
70ヤード前後の見事なランだった。
これは西井君の個人的能力の高さをみせたプレーだったと思う。
20-0となる。
この点差であれば、グランパスの勝利はかなり濃厚になったと思う。
私はリラックスして観戦することができる。

   
QBサックを決めたLB#17中筋       見事なタッチダウンで魅せたWR#13西井

グランパスのキックを愛大リターナーはキャッチし、右へ左へと走る。
グランパス選手が懸命に並走し、ゴール直前でようやくタックルする。
これはピンチだ。
キッキングでは、得てしてこういうロングランがあるものだ。
愛大は連続してTDパスを試みるも失敗。
4thダウンになったので、ここはFGでくるなと思ったら、ギャンブルできた。
しかし愛大QBはグランパス選手のサックを受け、攻守交替となる。
このピンチを見事に防いだのは、グランパス守備陣に力がある証拠だ。
よく頑張りました。


得点を許さなかった名大ディフェンス陣

グランパスの攻撃は続かず、パント。
愛大は自陣32ヤードからの攻撃。
ショートパス、ミドルパス、ランを連続して決めて、ゴールまで近づく。
最後は中央を走られ、TDを奪われてしまった。
20-7。
13点差はやや不安ではある。

グランパスは自陣35ヤードからの攻撃。
3rdダウンロングから、TE#82大常君へフレッシュ獲得となるパスを決める。
西井君へ45ヤードのロングパスが決まって、ゴール直前まで来る。
そして成瀬君が走るも、愛大選手にタックルされて倒れかかるが、引きずりながら走ってTD!
いやいや、成瀬君の個人能力も高いです。
27-7。


力強いランでタッチダウンを奪ったRB#44成瀬圭汰

第4Qに入る。
3分過ぎにFGを決めて、30-7となり、もうほぼグランパスの勝利は決まった。
愛大は自陣29ヤードからのオフェンス。
4thダウンパントとなったが、パンターはボールを持って走るも
グランパス守備陣に押されギャンブル不成功。
グランパスは愛大陣35ヤードからと、絶好の位置からの攻撃となる。
藤井君が20ヤードランを決める。最後は羽田君が中央を走りぬけTD。
37-7。
その後、WR#84堀口君がエンドゾーン内で愛大DBを振りきり、TDを奪って、44-7とする。
終了間際、愛大のゴールライン直前のプレーを食い止め点は与えず、
44-7で試合終了となった。

点差だけ見れば、まあ、圧勝だったといえるが、愛大はそれほど弱いチームとは思えなかった。
愛大は今後、他のチームにとって結構手ごわい相手となるような気がするがどうであろうか。
とにかく、グランパスはやや不気味だった愛大に完勝したので、まずはとてもよいスタートとなった。
特に私が注目したのは、RB陣である。ひと夏超えてかなり成長したのだろうか。
特に、タックルされても簡単には倒れない芯の強さには、驚きました。
QBもWR陣も安定しているので、今シーズンのグランパスの攻撃力には大いに注目したい。